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PROFILE

船越幹央

Author:船越幹央
博物館で学芸員をしています。また、京都市内の大学で非常勤講師を務めています。
生れ育った京都の魅力を歴史・文化財・史跡を中心にお伝えします!
やっぱり、京都は奥深い。知れば知るほど、味わい深い。このブログを読んで、京都を歩いてみてください!

[主な取材等]
テレビ:NHK「ブラタモリ~京都~」、BS朝日「京都ぶらり歴史探訪」、BS-TBS「高島礼子・日本の古都」、BS日テレ「片岡愛之助の解明!歴史捜査」ほか
新聞・雑誌:小学館「サライ」、朝日新聞、日本経済新聞ほか
見学会:「まいまい京都」ほか

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新築された吉田神社大元宮の手水舎

洛東




吉田神社大元宮


 東一条から吉田山へ散歩

 今日は必要があって、京都大学のある東一条から、吉田山へ向かって歩きました。
 暑い7月のお昼でしたが、曇り気味で少し助かりました。

 吉田神社
  吉田神社

 京大の正門前の道路、ここは東一条通ですが、突き当りに吉田神社の鳥居がそびえています。
 今日は、この鳥居を潜らずに、右折して南に進みます。

 こういう、ふらっと街歩きの楽しいところは、意外なものに出会えることですね。
 通りを曲がってすぐ、こんな建物がありました。

 吉田の二軒屋

 二戸一(にこいち)とも言うべき、戸建て住宅です。
 長屋ではないのですが、板塀は続いており、2軒セットの住宅のように見えます。

 京都市内では、中心部に高塀を持つ住宅が数多く建てられています。いわゆる大塀造(だいべいづくり)と言われるものですが、ちょっとステイタスな都市住宅でした。

 吉田の場所は、郊外と言える土地ですが、京都大学に近く、少々上等な住宅も建てられました。
 この住宅も、コンパクトですが少し高級感のあるものになっています。


 大元宮の手水舎

 少し歩くと、吉田神社の南参道に至ります。
 緩やかな石段を上ると、大元宮にたどり着きます。

 吉田神社大元宮
  大元宮

 ここに来るのは約1年ぶりなのですが、ちょっと気になるところがありました。
 写真に写っている手水舎です。

 手水舎
  手水舎

 立派な手水舎ですね。
 水は出ていないのですが、石製の手水鉢は天和元年(1681)の銘がある古いものです。

 手水鉢

 私が気になったのは、この手水舎が新しそうに見えたのと、1年前に訪ねた折には確かなかった記憶していることでした。

 昨年(2015年)撮影した写真です。

 昨年の大元宮
  2015年8月撮影

 写真の左端に手水鉢が写っていますが、手水舎はありません。
 手水鉢のクローズアップ写真を見ても、ありませんね。

 昨年の手水鉢
  井戸(左)と手水鉢(右) 2015年8月撮影

 どうやら、ここ1年の間に新築されたものらしいのです。


 今春できたばかり

 たまたま神社の方が近くで作業されていたので、尋ねてみました。
 すると、次のような答えが聞けたのです。

 この手水鉢の上には、2、3年ほど前までは古い手水舎が掛っていたそうですが、老朽化したので取り壊されました。
 そのため、しばらく屋形はなかったのですが、この春、新たに建てたということです。
 ただ、まったくの新築ではなく、ある寺院で不要になった建物をもらいうけて移築したのだそうです。
 そのため、ちょっとお寺風なんです、と言っておられました。

 念のため、50年余り前の様子を描いた『新撰京都名所図会』を見ると、確かに手水舎が描かれています。 

 手水舎

 組物や鬼瓦などがあって、お寺っぽくも見えますね。
 
 さらに驚いたのは、この建物、元は手水舎ではなく鐘楼だったということ!
 その証拠に、中央には鐘の吊元が残っていました。

 手水舎

 なるほど。
 これは言われなければ気付きませんね。
 そう聞くと、手水舎の “脚” の広がり方が鐘楼っぽいですよね。ちょっと「ハ」の字形に、外に開いてるような……

 さらに、新旧2枚の手水鉢の写真を見比べると、手水鉢と井戸の隙間がかなり狭くなっています。おそらく手水舎内に納まるように、間隔を詰められたのでしょう。

 納得できたところで、さらに吉田山の先へ進んで行ったのですが、続きは次回に。




 吉田神社 大元宮

 所在  京都市左京区吉田神楽岡町
 拝観  自由
 交通  市バス「京大正門前」下車、徒歩約10分



 【参考文献】
 竹村俊則『新撰京都名所図会 巻1』白川書院、1958年
 

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