FC2ブログ
09 | 2019/10 | 11
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
MENU

NEW ARRIVAL

PROFILE

船越幹央

Author:船越幹央
博物館で学芸員をしています。また、京都市内の大学で非常勤講師を務めています。
生れ育った京都の魅力を歴史・文化財・史跡を中心にお伝えします!
やっぱり、京都は奥深い。知れば知るほど、味わい深い。このブログを読んで、京都を歩いてみてください!

[主な取材等]
テレビ:NHK「ブラタモリ~京都~」、BS朝日「京都ぶらり歴史探訪」、BS-TBS「高島礼子・日本の古都」、BS日テレ「片岡愛之助の解明!歴史捜査」ほか
新聞・雑誌:小学館「サライ」、朝日新聞、日本経済新聞ほか
見学会:「まいまい京都」ほか

ARCHIVE

やはり昔の史料は、いいものですね - 『豊公三百年祭図会』 -

京都本




『豊公三百年祭図会』


 古書、新聞を見る毎日…

 日々ニュースを見ていると、事件やトラブル、諍いなど、新聞種は尽きません。
 もちろん、それは現代に限ったことではなく、過去の社会でも常に耳目を集める話題に事欠きませんでした。
 過去の人々の営みをリアルに知りたいと思う私は、ここのところ時間を見付けて、明治、大正時代の古い新聞を閲覧しています。
 そこには、歴史の教科書にはない“生”の出来事があふれているのです。
 見ていて飽きないものですが、ちょっと頭が痛い(目が疲れるため?)のが難点でしょうか……


 豊国廟に関する雑誌

 ところで、豊臣秀吉を祀る豊国廟については、先日レポートしたところです。

 記事は、こちら! → <太閤さんの威光は健在、明治31年に整備された豊国廟は “女坂” の終点にある> <豊国廟に建設された五輪塔は、石段の上にある高さ10mの巨大石造物>

 その際には、『豊国会趣意書』から設計図などを紹介しました。

  『豊国会趣意書』

 そのレポートを書いている最中。
 近頃は、古書をインターネットで簡単に購入できるため、また関連資料を買ってしまいました。

  『豊公三百年祭図会』 『豊公三百年祭図会』

 雑誌「風俗画報」の臨時増刊、『豊公三百年祭図会』。明治31年(1898)5月刊。
 ほんとうに、いろんな出版物が出ていたんですね。

 『豊公三百年祭図会』

 口絵は、色刷りで豊国神社から阿弥陀ケ峰にある豊国廟までを克明に描いています。

 ページをめくると、豊国廟の修築や、三百年祭の模様などを、文と絵で紹介していきます。
 今回は、先日紹介した豊国廟の現状写真と比べる意味で、明治31年時点の廟所のイラストを取り上げてみましょう。
 
 『豊公三百年祭図会』

 豊国廟

 一の鳥居です。
 現在では、左側に道路、右側に新日吉神社の参道が出来たので、石垣がカットされていますね。
 神社の入口にふさわしい威厳のようなものが失われました。

 『豊公三百年祭図会』

 拝殿です。三百年祭の儀式をやっているところ。
 このあたりは現状も、ほとんど変わっていません。

 『豊公三百年祭図会』

 豊国廟

 唐門のある中腹の平坦地。
 廟所の完成当初は、樹木が少なく、山上の五輪塔の先まで見えています。


 阿弥陀ケ峰の頂は…

 そして、秀吉が眠る五輪塔。

 『豊公三百年祭図会』

 正面向かって左(北側)から描いた絵。
 いま、この角度から写真を撮ることは、引きがなくて難しいです。

 興味深いのは、本書に掲載された整備前の挿絵。

 『豊公三百年祭図会』

 「豊公 旧墳墓ノ図」。
 木柵で囲われた中に、石が転がっており、木が生えています。
 これを見れば、整備しようと思うのも、うなずけます。

 ちなみに、これとは別に当時の写真を見ると、簡単な鳥居も建っていたようです。

 「風俗画報」は、出版物にまだ写真が使えなかった明治中期に創刊され、石版画によって現場の雰囲気をリアルに再現した雑誌です。
 出来事では、祭りから博覧会、戦争まで、何でも取り上げる対象になりました。元祖グラフ雑誌として、興味深い史料ですね。




 書 名 『豊公三百年祭図会』(「風俗画報」臨時増刊 第164号)
 出版社 東陽堂
 刊行年 1898年
 

スポンサーサイト



コメント

非公開コメント