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PROFILE

船越幹央

Author:船越幹央
博物館で学芸員をしています。また、京都市内の大学で非常勤講師を務めています。
生れ育った京都の魅力を歴史・文化財・史跡を中心にお伝えします!
やっぱり、京都は奥深い。知れば知るほど、味わい深い。このブログを読んで、京都を歩いてみてください!

[主な取材等]
テレビ:NHK「ブラタモリ~京都~」、BS-TBS「高島礼子・日本の古都」、BS日テレ「片岡愛之助の解明!歴史捜査」ほか
新聞・雑誌:小学館「サライ」、朝日新聞、日本経済新聞ほか
見学会:「まいまい京都」ほか

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【新聞から】“いま”を記録すること

その他




四条大橋


 「今」を記録する 足元の新たな気づきに
 京都 2014年9月17日付 


 京都新聞の社説です。
 震災から3年半を機に書かれたもので、多くの伝統技術や民俗芸能が消滅の危機に瀕していると危惧しています。
 「震災を胸に刻み、周囲に目をやれば、なにげない営みの中にかけがえのないものが見えてくる。そんな「今」を記録し、次代へと引き継ぐ視点が必要ではないだろうか」と述べています。

 そのうえで、京都府立総合資料館が取り組む「京都のいま」を記録する活動を紹介しています。

 例えば、宇治市内で400年以上も続く宇治茶の「本ず覆下(おおいした)栽培」。(中略)
 資料館は農家への聞き取り調査を行い、一連の作業を映像に収めた。3月下旬、よしずやわらをかぶせるためのやぐらを丸太と竹で立てるところから始まる。独特の「男結び」や、やぐら上に乗せたよしずを下から竹にひっかけて回転させるように広げる手さばきなどは、映像でなければ残せない。(京都新聞「社説」)

 
 2013年度からは、地蔵盆を記録していることにも触れ、「資料館が京都の今を文化資源として記録する事業の核となり、地域の取り組みをもり立ててほしい」と締めくくっています。

 京都府立総合資料館 京都府立総合資料館

 「総合資料館だより」180号(2014年7月1日)によると、「京都の「地蔵」信仰と地蔵盆を生かした地域活性化事業実行委員会」を花園大学や地域の人たちと結成し、お地蔵さんの所在や地蔵盆の調査を行っているとのことです。

  地蔵盆 市内の地蔵盆

 社説にある<なにげない営みの中に、かけがえのないものが見えてくる>という考えには、とても共感できます。
 私たちが過ごす毎日は、何の変哲もない日々だけれど、あとから振り返れば、それがいかに大切なものだったかがよく分かってきます。でも、そのときは分からないので、個人の記憶の中だけに残っていくのですね。
 それを社会として共有しようとするのが「記録」という営みです。個人の記憶を記録することで、それが社会の記憶になっていく。そして、ここまで来れば、「歴史」を創るという行為も、すぐそこです。

 簡単そうで難しい「いま」を記録する営み。そして、さらに難しい記録の伝承。
 けれども、それを実現することで、ひとは現在のみに生きるのではなく、過去の上に生きているのだということが実感できるに違いありません。


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