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船越幹央

Author:船越幹央
博物館で学芸員をしています。また、京都市内の大学で非常勤講師を務めています。
生れ育った京都の魅力を歴史・文化財・史跡を中心にお伝えします!
やっぱり、京都は奥深い。知れば知るほど、味わい深い。このブログを読んで、京都を歩いてみてください!

[主な取材等]
テレビ:NHK「ブラタモリ~京都~」、BS-TBS「高島礼子・日本の古都」、BS日テレ「片岡愛之助の解明!歴史捜査」ほか
新聞・雑誌:小学館「サライ」、朝日新聞、日本経済新聞ほか
見学会:「まいまい京都」ほか

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華僑のお盆行事 - 宇治・萬福寺の普度勝会 -

宇治




普度勝会


 勇壮な獅子踊り!

 宇治の萬福寺に行く予定の日、たまたま「普度勝会」というものをやっていると聞き、楽しみに訪ねました。
 華僑のみなさんのお盆行事と聞いていたのですが、予想外に賑やかで盛り上がっていました。


普度勝会獅子踊り

 三日続きで行われる普度勝会(ふどしょうえ)。最終日の午後には、獅子踊りが披露されていました!
 シンバルのようなチャッパや太鼓の伴奏で、中国風の獅子2頭が勇ましく踊ります。

普度勝会獅子踊り

普度勝会獅子踊り

普度勝会獅子踊り

 こんなふうに伸び上がっていくのが、すごくて拍手喝采です!
 最後は爆竹を鳴らして、耳をつんざく轟音でフィナーレ !!


 紙の家「冥宅」と地獄絵図!

 お盆の行事ですので、亡くなった方やご先祖への供養の意味があります。
 あの世でも困らないように、こんな立派な家を作ってあげます。

普度勝会冥宅

普度勝会冥宅

 ちゃんとした2階建てで、いくつも部屋がありますね。この家を「冥宅」と呼ぶそうですが、紙で作られています。
 せっかく作ったのに、最終日のおしまいには燃やしてしまうらしい!

 そして、こちらは……

普度勝会地獄十王殿

普度勝会地獄十王殿


 地獄十王殿! 
 
 地獄の冥官が何やら読み上げている前で、責め苦にあっている人達が !!
 泣き叫ぶ人を持ち上げて針の山に突き落す、釜ゆでにする、刃物でギロチン、逆さ漬け、などなど!
 これを見たら、悪いことできませんね、ほんと……

 曽士才さんによると、地獄十王殿とは、「死者が通らねばならない関所としての十王殿と各殿の王や各殿管轄下の地獄の様子を、絵と人形を使って立体的に描いたもの」。
 おもしろいのは、中国にも「地獄の沙汰も金次第」という諺があるそうで、路銀を持たせて旅立たせるとか。いずこも同じ、ですねぇ。

 その前には、お供えが置いてあります。
 「十錦菜」というそうで、お椀の中にビーフンが入っていて、その上にシイタケとかキクラゲとかカボチャとかゴボウとか、いろんなおかずが載せてあります。
  これは施餓鬼(せがき)の意味があるそうです。

普度勝会お供え

 再び曽さんによると、普度勝会はあらゆるものを普く済度するという意味で、中国の福州では「ポールン(普度)」と言うそうです。現在、日本国内では、神戸の関帝廟、長崎の崇福寺、そしてここ宇治の萬福寺で行われていて、萬福寺では昭和2年(1927)に始められたといいます。

 日本のお盆と比べると、色彩豊かで賑やかな普度勝会。異国情緒があふれていても、先祖や家族を思う心情は同じですね。


普度勝会




 萬福寺の普度勝会

 *毎年10月中旬の3日間行われる

 萬福寺

 *所在 宇治市五ケ庄三番割
 *交通 JR・京阪電車黄檗駅より、徒歩約5分
 *拝観 大人500円ほか



 【参考文献】
 曽士才「在日華僑の伝える盆行事」(『仏教行事歳時記 8月 万燈』第一法規出版、1989年 所収)



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