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船越幹央

Author:船越幹央
博物館で学芸員をしています。また、京都市内の大学で非常勤講師を務めています。
生れ育った京都の魅力を歴史・文化財・史跡を中心にお伝えします!
やっぱり、京都は奥深い。知れば知るほど、味わい深い。このブログを読んで、京都を歩いてみてください!

[主な取材等]
テレビ:NHK「ブラタモリ~京都~」、BS-TBS「高島礼子・日本の古都」、BS日テレ「片岡愛之助の解明!歴史捜査」ほか
新聞・雑誌:小学館「サライ」、朝日新聞、日本経済新聞ほか
見学会:「まいまい京都」ほか

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【新聞から】愛宕山を愛する人たちの研究会 - 会員は全国で100人余 -

洛西




愛宕山


 愛宕信仰の魅力全国へ
 京都に鎮座1300年余の本山、100人超で研究会
 日経 2014年6月11日付


 愛宕山というと、京都では「あたごさん」として親しまれ、「千日詣り」と火防で知られています。
 千日詣りは、7月31日の夜から8月1日にかけて、山に登ってお詣りすると千日分のご利益があるというものです。私の子供の頃も、親戚の誰それが参ったとか、よく聞いたものです。これは、夜に山道を登るので大変な参拝ですが……
 また、火防(ひぶせ)の信仰として、京都の家々の台所に「火迺要慎」と書かれた愛宕さんの護符が貼ってあるのは有名ですね。

 そんな愛宕山、私も2年ほど前に知人たちと登る機会がありました。

 愛宕山 愛宕山の山道

 標高924m。比叡山(848m)より少し高いわけですが、山頂に神社もあるわけだし大したことないだろう……と勝手に思っていたら、結構本格的な山でした(汗)
 その日、登っている人も大勢いましたが、たいがいは山の装備で、参拝風ではありません。お昼時、山頂で弁当など食べる姿も、完全に山モードでしたね。

 そんな山道を登っている折、詳しい案内板がところどころに設置してあるのが目に付きました。

 愛宕山

 仕事柄、どこに行っても案内板があれば読みますが、なかなか詳しく、図版も充実しています。
 どなたが設置したのかと思って見ると、「京都愛宕研究会」と記してあります。

 日経新聞の文化面に、佛教大学の八木透教授が、「愛宕信仰の魅力全国へ」として、この京都愛宕研究会の活動について紹介されていました。
 
 記事によると、2001年に「愛宕山を愛する」学芸員や写真家らが集まり、鎮座1300年の2003年に「何かやりたいね」と活動開始。山上に特設ステージを作り、大念仏狂言や落語「愛宕山」(桂小米朝=現・米団治)の奉納を行ったそうです。
 2004年からは、写真の案内解説板の設置を始め、現在では12か所に設置されています。
 研究会なので、古文書の調査やフィールドワークも行っておられる由。なかなか楽しそうですね。

 記事では、廃仏毀釈以前、愛宕山にあった白雲寺は、勝軍地蔵が本尊だったことから、戦国武将の信心も集めていたといいます。
 このブログに、しばしば登場する明智光秀も、本能寺の変の5日前、愛宕山で連歌会を開いた!とか。
 念のため、高柳光寿『明智光秀』を見ると、次の記述があります。

[天正10年5月]26日坂本を発して居城丹波亀山(京都府亀岡市)に入り、27日亀山から愛宕山に詣でて、その夜はそこに参籠し、二度・三度と籤[くじ]をさぐり、翌28日は同所西ノ坊で、連歌師里村紹巴らと百韻を興行して、これを神前に納め、同日亀山に帰った。この百韻の冒頭は次のようなものである。

  時は今あめが下しる五月哉    光秀
  水上まさる庭の夏山       西坊
  花落つる流れの末をせきとめて  紹巴

 右の発句のうち「時」はすなわち「土岐」に通じ、光秀の出自土岐氏をいったものであり、この一句は土岐氏が天下を掌中にするということをいったものといわれている。(170-171ページ)


 「しる」は「領る」に通じ、統治するという意味。つまり、あめが下(天下)を治める、ということです。
 「時は今」、つまり、天下取りに立ち上がるのは“今でしょ”、というわけです。
 歌舞伎の演目で「時今也(ときはいま)桔梗旗揚(ききょうのはたあげ)」というのがありますが、この外題も上の発句に由来するのでしょうね。

 大幅に脱線しました。
 愛宕信仰を研究、普及させる京都愛宕研究会の活動は、おもしろいですね。
 長くなるので、私がお参りしたときの話は、次回に譲りましょう。




 【参考文献】
 高柳光寿『明智光秀』吉川弘文館(人物叢書)、1958年


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