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船越幹央

Author:船越幹央
博物館で学芸員をしています。また、京都市内の大学で非常勤講師を務めています。
生れ育った京都の魅力を歴史・文化財・史跡を中心にお伝えします!
やっぱり、京都は奥深い。知れば知るほど、味わい深い。このブログを読んで、京都を歩いてみてください!

[主な取材等]
テレビ:NHK「ブラタモリ~京都~」、BS-TBS「高島礼子・日本の古都」、BS日テレ「片岡愛之助の解明!歴史捜査」ほか
新聞・雑誌:小学館「サライ」、朝日新聞、日本経済新聞ほか
見学会:「まいまい京都」ほか

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【大学の窓】研究テーマをスムーズに決められる“魔法の呪文”とは?

大学の窓




  キャンパス風景


 テーマ選びに苦労する

 上京大学(仮称)で担当している1回生の演習科目。今年度もスタートしました。

 今週から、班別に分かれて活動します。
 そこで1年間、自分たちの手で“初めての研究”を行うわけです。

 学生たちが、最初に行わなければならないものが、テーマ選びです。
 日本史の演習ですが、私が決めた大きな枠組みの中で、自由に設定します。私は2つの班を担当しますが、彼ら彼女らに与えた枠組みは、「建物」と「写真」。

 あまりに、ざっくりとしていて、これでは研究できません。
 おのずと、細かいテーマを決める必要性に迫られます。

 ところが、これが毎年うまくいかないのです(笑)

 いや、笑っていてはいけないのですが、“迷走”するのです……

 テーマが決まらないと、調査に入っていけません。決めるのが遅いと、調査する時間が足りなくなります。その結果、年末に“時間切れ”となってしまうのです。


 テーマが決まる“魔法の呪文”

 学生たちは、高校の「日本史」の感覚があるせいか、どうしても大きすぎるテーマ設定をしてしまいます。
 極端に言えば、「東山文化の研究」みたいな感じです。
 これでは、何をやっていいのか、さっぱり分かりませんね。

 ここのところ、私の懸案は、いかに早く適切なテーマ設定をさせるかということでした。
 一所懸命考えた結果、ついに見出したのです、テーマが決まる“魔法の呪文”を!

 それは、


  ○○における○○の○○について

  
 という形でテーマを考えてみる、という方法です。

 これを使うと、するするとテーマが設定できます(笑)

 まったく架空のテーマなのですが、例えば、


「江戸歌舞伎における世話物の享受層について」


 歌舞伎には「時代物」と「世話物」があります。一口に言うと、時代劇と現代劇ですね。世話物は、恋愛ものとか事件ものです。
 こういった世話物を見る観客(享受層)を時代物の観客と対比しながら考えてみよう、というのがこのテーマ。
 どうでしょう、私は歌舞伎が専門ではないのですが、なんとなく様になっていないでしょうか?

 似たような、こんなテーマはどうでしょう。


「宝塚歌劇における『ベルサイユのばら』の新聞・雑誌報道について」


 今年100周年を迎える宝塚歌劇。
 40年前に初演された「ベルサイユのばら」は、現在まで続くヒット演目です。これが、新聞や雑誌でどう取り上げられてきたかを研究するテーマです。
 演じるスターに注目が集まったのか、アンドレやオスカルといった登場人物に関心が向いたのか、それとも見に来る観客の反応が報じられたのか。
 初演時に絞って研究するのもよし、1974年から2014年までの変化を追うのもおもしろそうです。

 この“呪文”は、「○○について」とテーマ設定するよりも、2段階ブレークダウンできる利点を持っています。
 要するに、大きな問題を小さく分割する方法です。この「分割する」ということが、学生にはなかなかできなかったのです。
 これを解消するのが、「○○における○○の○○について」という当てはめ法です。

 さあ、うまくいくかどうか、さっそく試してみましょう。
 

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