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船越幹央

Author:船越幹央
博物館で学芸員をしています。また、京都市内の大学で非常勤講師を務めています。
生れ育った京都の魅力を歴史・文化財・史跡を中心にお伝えします!
やっぱり、京都は奥深い。知れば知るほど、味わい深い。このブログを読んで、京都を歩いてみてください!

[主な取材等]
テレビ:NHK「ブラタモリ~京都~」、BS-TBS「高島礼子・日本の古都」、BS日テレ「片岡愛之助の解明!歴史捜査」ほか
新聞・雑誌:小学館「サライ」、朝日新聞、日本経済新聞ほか
見学会:「まいまい京都」ほか

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京都出身の大相撲力士、少ないながらも奮闘中!

人物




大相撲春場所


 大相撲春場所にて

 連日熱戦が繰り広げられる大相撲春場所(大阪場所)。
 大阪や名古屋で開催される際は、京都からも見に行きやすいので、場所に足を運んで見物しています。
 みなさん、やはり気になるのは“ご当所力士”と見えて、地元出身の力士には熱い応援が集まります。大阪では、幕内の豪栄道と勢(いきおい)がダントツです。

 春場所は、3月ということもあり、学校を卒業した生徒たちが入門する時期でもあります。この「新弟子検査」ですが、今年の合格者は49名でした。
 日本相撲協会のウェブサイトには、氏名、部屋名、出身地が掲載されていますが、残念ながら、京都府出身の合格者は0でした。

 そう言われれば、京都出身の強い力士というのも聞いた覚えがなく、どんな力士がいるのかと調べてみました。


 戦前戦後、関取は少ない

 江戸時代の力士などは出身地が不確かな人もあり、なかなか分かりづらいのですが、少なくとも京都出身力士が多くなかったということだけは確かなようです。

 昭和以降の幕内の力士でいうと、大阪と東京で別々に相撲興行が実施された時代に活躍した桂川力蔵という力士がいます。
 明治28年(1895)、上京区荒神口通河原町の生れで、鹿ケ谷の四股名で大正3年(1914)初土俵。雷部屋から三保ケ関部屋に移籍して桂川と改名。突っ張りを得意として活躍しましたが、昭和3年(1928)、現役中に病没しました。最高位は前頭です。
 京都の人らしく「桂川」という四股名ですが、あまり強そうな名前でないような気も……

 戦後になると、昭和36年(1961)に入幕して「花籠七若」のひとりとして活躍した若天龍(花籠部屋、中京区西ノ京左馬寮町)、プロレスラー出身で昭和41年(1966)に幕内に上がった大文字(中村→二所ノ関部屋、下京区七条御所ノ内本町)、同志社大学相撲部から角界に入門、平成10年(1998)入幕した大碇(伊勢ノ海部屋、西京区大原野南春日町)らがいます。いずれも最高位は、前頭まで。「大文字」といった名前、京都人としては、ウーんと首をひねってしまいますが、さもありなんという気もします。

 関取(十両以上の力士)の有無でいうと、大文字の引退(1973年)から大碇の十両昇格(1997年)まで、なんと20年以上、京都府出身の関取がいないという状況がありました。
 確かに、私の子供時代には京都出身の関取は聞いたことがなく、やはり余り強い力士を輩出してこなかったといえます。

 大相撲春場所


 現役力士は、たったの……

 では、現役力士はどうでしょうか。
 2014年の春場所現在、京都府出身力士はいったい何人くらいいるのか?

 日本相撲協会のウェブサイトで調べてみると、5人でした。

 この数が多いかどうか、都道府県別の人数をあげておきましょう(2013年11月場所現在)。


 1位 東 京 44人
 2位 愛 知 36人
 3位 福 岡 34人
 4位 大 阪 33人
 4位 鹿児島 33人
 6位 兵 庫 30人
 7位 モンゴル  26人
 8位 埼 玉 21人
 8位 北海道 21人
 10位 神奈川 20人


 上位は、大都市圏、それも場所の開催される都府県が多いようです。館内放送を聞いていると、「愛知県○○市出身」といったアナウンスがかなり多いですものね。

 国内で少ない県(4人以下)は、岩手、山梨、富山、岐阜、福井、滋賀、奈良、岡山、鳥取、徳島、沖縄の11県です。
 そして、その次が5人の京都、和歌山、大分、佐賀なのです。つまり、下から12位タイということですね。

 大相撲春場所

 2014年3月現在の京都府出身力士は、次の5人です。


 今 福(西序ノ口8)・・・・松ケ根部屋、南丹市出身
 森 垣(西序二段19)・・・ 八角部屋、八幡市出身
 一心龍(東三段目91)・・・ 北の湖部屋、京都市伏見区出身
 大勇人(西三段目72)・・・ 峰崎部屋、南丹市出身
 千代栄(東幕下18)・・・・ 九重部屋、福知山市出身


 京都市内出身は一心龍だけで、他は府内です。南北に長い京都府の中程にある南丹市が2人と目立ちます。
 現在、十両以上の関取は1人もおらず、最高が幕下の千代栄です。

 今日(12日目)も場所に赴いたのですが、一心龍、大勇人、千代栄の取組みを見ることができました。

 大相撲春場所
   一心龍(右)

 一心龍は「そっぷ」(やせ型)の力士ですね。
 綺麗に脚が上がっています。

 大相撲春場所
   大勇人(左)

 大勇人は、なかなか気合いあふれる力士で、好勝負を繰り広げてくれました。
 先日観戦した日は敗れて悔しがっていただけに、今日はいい相撲で勝ちを収めました。
 おでこに、長いテーピングを張っているのが、ものすごいです。

 大相撲春場所
   千代栄(右)

 こちらは、千代栄。
 激しい当たりで敢闘しましたが、惜しくも敗れました。

 今日、私が見た一心龍、大勇人、千代栄の3人は、負け、勝ち、負けという結果でしたが、奇しくも3人とも3勝3敗になりました。勝ち越しまで、あと1番ですね。

 地元の力士の活躍に期待しています!


 ※ 千代栄は、九重部屋ウェブサイト等には、京都府福知山市出身となっています。ただし、出生地は京都府に隣接する兵庫県丹波市春日町とのことです。中学の途中で福知山市に移り、高校が京都共栄高校(福知山市)ということから、福知山出身となっているようです。




 【参考文献】
 『平成17年版 大相撲力士名鑑』共同通信社、2004年
 『平成二十六年度 大相撲力士名鑑』ベースボール・マガジン社、2014年


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