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船越幹央

Author:船越幹央
博物館で学芸員をしています。また、京都市内の大学で非常勤講師を務めています。
生れ育った京都の魅力を歴史・文化財・史跡を中心にお伝えします!
やっぱり、京都は奥深い。知れば知るほど、味わい深い。このブログを読んで、京都を歩いてみてください!

[主な取材等]
テレビ:NHK「ブラタモリ~京都~」、BS-TBS「高島礼子・日本の古都」、BS日テレ「片岡愛之助の解明!歴史捜査」ほか
新聞・雑誌:小学館「サライ」、朝日新聞、日本経済新聞ほか
見学会:「まいまい京都」ほか

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【新聞から】 中央卸売市場と女子大が連携





 食の活性化へ連携 京女大と市中央卸売市場が協定
 京都 2013年11月6日付



  『京都名勝誌』より中央卸売市場

 中央卸売市場と女子大が連携!? --という、少し珍しいニュース。
 ウェブサイトを見てみると、京都女子大は「食」に関する教育・研究をやっているので、こういう協定もありなんですね。

 京都市中央卸売市場第一市場と京都女子大学の包括協定の内容は、旬の野菜や魚を使ったメニューの共同開発や、市場関係者による授業の実施など。
 「和食」がユネスコの世界無形文化遺産に登録されることですし、こういう取り組みも面白いかも知れません。

 なぜ、このニュースが目に留まったか?
 偶然、ここ1日、2日、「中央卸売市場」について調べていたからです。

 そもそも日本で、いつ中央卸売市場が誕生したか?

 答えは、昭和2年(1927)。

 では、第1号はどこかといえば、この京都市中央卸売市場なのです!
 
 稀にそばを通ることがあるのですが、JRでいえば山陰線の丹波口駅の近くですね(京都駅の次の駅です)。
 写真は撮ったことがないので、今日は最近の写真は NO PHOTO ということで。 

 その日本初の中央卸売市場のパース(鳥瞰図)。

 『京都名勝誌』より中央卸売市場
  『京都名勝誌』より中央卸売市場

 卸売市場は、長い屋根が特徴ですね。
 鉄道の引込み線があって、搬出入が便利になっています。

 全国で中央卸売市場の必要性が高まったのは大正時代のこと。日本の大正時代は、1913~26年で、その前半は第一次世界大戦(1914~18年)と重なります。その間の物価急騰は、消費者を苦しめました。その暴発といえる米騒動が起こった大正7年(1918)、騒動前の4月に大阪市で小売り市場である「公設市場」が初めて開設され、騒動後の9月に京都市でも北野、川端、七条の3つの公設市場が設置されました。

 この公設市場に生鮮食料品をスムーズかつ廉価に供給する役割を担うのが中央卸売市場で、大正12年(1923)に中央卸売市場法が制定されました。この法律では、公正な価格を保つために原則「せり」による売買が規定されたのです。京都市中央卸売市場の初代場長で、“中央卸売市場の父”ともいえる大野勇の主著が『糶[せり]の研究』というのは、その重要性を示しています。

 『京都名勝誌』より中央卸売市場
  近代的な建屋の下で、せりが行われている(『京都名勝誌』)

 取り扱った品物は、青果、鮮魚、川魚、塩干魚だったそうです。
 
 『京都名勝誌』(1928年)の中央卸売市場の項を見ると、「何事に於ても我が国の先駆者たる京都市」という言葉が躍っており、その気概を感じますね。
 こう書いてくると、一度見学に行ってみたくなる中央卸売市場です。




 【参考文献】
 『京都名勝誌』京都市、1928年
 『大京都誌』東亜通信社、1932年 


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